T細胞抗原受容体(TCR)は外来抗原を認識し、このような認識事象を細胞内シグナルに変換して、細胞を休眠状態から活性化状態へと変化させる。このシグナル伝達プロセスの多くは、TCRと直接会合するタンパク質のマルチサブユニット複合体に起因している。この複合体はCD3(Cluster of Differentiation 3)と呼ばれている。CD3は5本の不変のポリペプチド鎖から構成され、それらが会合して3つの二量体を形成する。すなわち、ガンマ鎖とイプシロン鎖のヘテロ二量体(ge)、デルタ鎖とイプシロン鎖のヘテロ二量体(δε)、2本のゼータ鎖のホモ二量体(ζζ)またはゼータ鎖とエータ鎖のヘテロ二量体(ζη)である(2-4)。ゼータ鎖とエータ鎖は同じ遺伝子にコードされているが、代替スプライシングによりカルボキシル末端が異なっている。ガンマ鎖、イプシロン鎖、デルタ鎖はそれぞれ、保存されている免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAM)を1コピーずつ含んでいる。対照的に、ゼータ鎖は同じモチーフの連続する3つのコピーを含んでいる。リン酸化されたITAMは、ZAP-70やSykのようなプロテインキナーゼのドッキング部位として働き、またキナーゼ活性を制御することができる。ゼータ鎖ITAMと結合したZAP-70のSH2ドメインの結晶構造が解明された。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
p-CD3-ζ 抗体 (96.Tyr 111) | sc-135759 | 200 µg/ml | $316.00 | |||
p-CD3-ζ (96.Tyr 111): m-IgG Fc BP-HRP Bundle | sc-539883 | 200 µg Ab; 10 µg BP | $354.00 | |||
p-CD3-ζ (96.Tyr 111): m-IgG1 BP-HRP Bundle | sc-541761 | 200 µg Ab; 20 µg BP | $354.00 |