SphK2 抗体 (9C5E1) は、免疫蛍光 (IF)、パラフィン包埋切片を用いた免疫組織化学 (IHCP)、フローサイトメトリー (FCM)、および酵素免疫測定法 (ELISA) により、ヒト由来の SphK2 タンパク質を検出するマウスモノクローナル IgG1 κ軽鎖抗体です。 SphK2 抗体 (9C5E1) は非結合型フォーマットでもご利用いただけます。スフィンゴシンキナーゼ2(SphK2)は、スフィンゴ脂質代謝において重要な役割を果たしており、スフィンゴシンのリン酸化を触媒して、様々な細胞プロセスに不可欠な生理活性脂質であるスフィンゴシン1-リン酸(S1P)を生成します。 S1Pは、細胞増殖、生存、および移動に影響を与えるシグナル分子として機能し、細胞の恒常性の維持や外部刺激への反応に不可欠な物質です。SphK2の関与は免疫応答の制御や潜在的な癌の進行にも及び、S1Pシグナル伝達の変化は腫瘍の成長や転移に寄与する可能性があります。 SphK2は細胞質に局在し、シグナル伝達経路の機能にとって重要な細胞膜に移動することがあります。 SphK2は様々な組織で異なる発現をしており、特に特定の癌では発現が増加していることから、SphK2は治療標的や疾患進行のバイオマーカーとしての可能性が注目されています。
試験・研究用以外には使用しないでください。 臨床及び体外診断には使用できません。
Alexa Fluor® はMolecular Probes Inc., OR., USAの商標です。
LI-COR® and Odyssey® はLI-COR Biosciencesの登録商標です。
SphK2抗体(9C5E1) 参考文献:
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