主要組織適合複合体(MHC)分子は、ヒト白血球抗原(HLA)分子とも呼ばれ、外来ペプチドを結合してTリンパ球に提示する細胞表面レセプターである。MHCクラスI分子は、α鎖または重鎖とβ-2-ミクログロブリンという非共有結合タンパク質の2本のポリペプチド鎖からなる。細胞傷害性Tリンパ球は、MHCクラスI分子によって提示された抗原ペプチドと結合する。MHCクラスI分子に結合する抗原は通常8〜10残基の長さで、ペプチド結合溝で安定化されている。MHCクラスII分子は多型MHC遺伝子によってコードされ、α鎖とβ鎖の非共有結合複合体からなる。ヘルパーTリンパ球はMHCクラスII分子によって提示された抗原ペプチドと結合する。MHCクラスII分子は13-18アミノ酸の抗原ペプチドと結合する。HLA-DMおよび-DO分子は、ペプチド交換に有利なコンフォメーションを維持することによって、クラスII分子(HLA-DR)と外来ペプチドとの結合を制御している。MHCクラスI分子とクラスII分子の異なる構造的特性は、Tリンパ球の異なる集団を活性化するそれぞれの役割に関係している。
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MHC class II抗体(ER-TR2) 参考文献:
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