静止状態のB細胞は、プライミングされたヘルパーT(Th)細胞による細胞接触と可溶性シグナルの組み合わせに応答して活性化され、抗体産生細胞へとクローン増殖することができる。サイトカインIL-4とIL-13だけではB細胞の活性化には不十分であるが、Th細胞との接触は増殖シグナルの伝達には十分であるようだ。CD40とCD154(CD40LまたはTRAPとも呼ばれる)はこのシグナル伝達の中心となる受容体リガンドのペアを構成している。CD40はB細胞の表面に発現し、CD154は活性化T細胞に発現する。このような刺激が存在すると、IL-4とIL-13は免疫グロブリンのクラススイッチとIgEの分泌を引き起こすことができる。CD154は261アミノ酸のタンパク質で、可溶性サイトカインとして、またホモ三量体のII型膜貫通タンパク質として発現している。その発現は厳密に制御されており、CD154の異常レベルは粥腫性プラークの不安定化や血栓性イベントの病因と関連している。CD154をコードする遺伝子の変異は高IgM免疫不全症候群1型に関与している。
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CD154抗体(E-8) 参考文献:
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