Fcγ受容体II(FcγRII)としても知られるCD32は、免疫グロブリンスーパーファミリーに属する膜貫通型糖タンパク質である。主にB細胞、単球、マクロファージ、樹状細胞などの様々な免疫細胞に発現している。CD32は、免疫グロブリン、特にIgG抗体のFc部分と結合し、下流のシグナル伝達事象を媒介することにより、免疫応答の制御に重要な役割を果たしている。その機能は多様であり、文脈依存的であり、免疫活性化と免疫制御の両方に寄与している。リガンドが結合すると、CD32は貪食、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、サイトカイン産生、免疫細胞の活性化閾値の調節など、様々な細胞応答を引き起こす。さらに、CD32は免疫複合体のクリアランスと抗原提示に関与し、それによって自然免疫応答と適応免疫応答の両方に影響を及ぼす。
CD32の活性化は、その細胞外ドメインがIgG抗体のFc部分と結合することによって媒介される。この相互作用は、アイソフォームと細胞のタイプに応じて、細胞質内の免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAMs)または免疫受容体チロシンベースの抑制モチーフ(ITIMs)を介した細胞内シグナル伝達カスケードを引き起こす。CD32AやCD32Cのような活性化アイソフォームの場合、ITAMは受容体がクラスター化する際にLyn、Syk、Fynなどのタンパク質チロシンキナーゼをリクルートし、免疫細胞の活性化に関与する下流のシグナル伝達経路を伝播するリン酸化イベントを引き起こす。逆に、CD32Bのような抑制性アイソフォームは、リガンド結合時にタンパク質チロシンホスファターゼをリクルートするITIMを含んでおり、その結果、免疫細胞の活性化を抑制し、炎症反応を減弱させる。このように、CD32の活性化は厳密に制御されており、健康な状態でも病気の状態でも、免疫細胞の行動や機能に影響を及ぼしている。
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