TIGAR(TP53(tumor protein 53)-induced glycolysis and apoptosis regulator)は、C12orf5としても知られ、p53癌抑制経路によって誘導される270アミノ酸のタンパク質で、酸化ストレスから保護する機能を持つ。TIGARは解糖経路のフルクトース-2,6-ビスリン酸分解酵素(フルクトースビスホスファターゼまたはFBPase)のビスホスフェートドメインと配列類似性を共有しており、フルクトース-2,6-ビスリン酸の細胞内レベルを低下させることができる。TIGARは特異的に解糖を阻害し、経路をペントースリン酸シャントに導き、活性酸素種の細胞内濃度を低下させる。このことは、DNAを傷つけアポトーシスに導く活性酸素から細胞を保護するTIGARの役割を示唆している。
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TIGAR抗体(M2-P4H2) 参考文献:
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- TIGARは、ROS/AMPK/SCD1経路を介して大腸がんのフェロトーシス抵抗性を促進する。 | Liu, MY., et al. 2022. Free Radic Biol Med. 182: 219-231. PMID: 35271998
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- TIGAR-TAK1の阻害は、敗血症のマウスモデルにおける免疫病理を軽減する。 | Wang, D., et al. 2024. Nat Commun. 15: 4340. PMID: 38773142