ラミニンγ-1抗体(D18)は、マウス、ラット、ヒトのサンプル中のラミニンγ-1を免疫蛍光(IF)およびパラフィン包埋切片(IHCP)を用いた免疫組織化学により検出するマウスモノクローナルIgG2a軽鎖抗体です。ラミニンγ-1は、組織の完全性と細胞機能に不可欠な基底膜の形成と維持に重要な役割を果たしています。これらの特殊な細胞外マトリックスは、構造的なサポートを提供するだけでなく、増殖、移動、分化などのさまざまな細胞プロセスにも影響を与えます。ラミニンγ1は、α、β、γの3つの異なる鎖から構成されており、ヘテロ三量体を形成することで、他のマトリックス成分や細胞表面受容体との多様な相互作用を可能にしています。この構造的な複雑性は、組織構造を安定化させる機能的なネットワークにラミニンが自己集合するために不可欠です。ラミニンγ-1は、さまざまな組織に広く発現しており、特に基底膜を生成する組織において多く発現しています。ラミニンγ-1の適切な機能は、上皮層および内皮層の完全性を維持するために不可欠です。ラミニンγ-1の発現または機能の障害は、さまざまな病態を引き起こす可能性があり、健康と疾患の両面におけるその重要性を浮き彫りにしています。抗ラミニンγ-1抗体(D18)は、基底膜生物学のダイナミクスと組織の発生および修復におけるその意義を研究する研究者にとって、非常に貴重なツールです。
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Laminin γ-1抗体(D18) 参考文献:
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