Axin 抗体 (AT1A4) は、ウェスタンブロッティング (WB)、免疫沈降 (IP)、免疫蛍光 (IF)、および酵素免疫測定法 (ELISA) などのアプリケーションにより、ヒトサンプル中の Axin を検出するマウスモノクローナル IgG2b 抗体です。Axinは、Wntシグナル伝達経路の制御において重要な役割を果たしており、β-カテニン、APC(adenomatous polyposis coli)、GSK-3β(glycogen synthase kinase 3 beta)との複合体の形成を促進する足場として機能します。この複合体は、β-カテニンの標的分解に不可欠であり、それによりβ-カテニンの蓄積とそれに続くWnt標的遺伝子の活性化を防いでいます。Axinの重要性は、細胞の恒常性を維持し、癌を含む様々な疾患につながる異常なシグナル伝達を防ぐことにあります。さらに、Axinは45%の同一性を持つConductinと構造が類似していることから、Wntシグナル伝達制御における重複した機能が示唆されます。Anti-Axin抗体(AT1A4)は、研究者がWntシグナル伝達の動態と、発生過程や疾患状態におけるその影響について理解するのに役立ちます。
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Axin 参考文献:
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- Wnt/β-カテニンシグナル伝達におけるコンフォーメーションスイッチの切り替え:Axinのリン酸化の制御。Axinのリン酸化状態は、2つのWnt経路タンパク質複合体における足場機能の制御を担っています。 | Tacchelly-Benites, O., et al. 2013. Bioessays. 35: 1063-70. PMID: 24105937
- AxinはCdc42依存性シグナル伝達を介して樹状突起のスパイン形態形成を制御します。 | Chen, Y., et al. 2015. PLoS One. 10: e0133115. PMID: 26204446
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- AXINはタンキラーゼの構造を形作ります。 | Guettler, S. 2016. Structure. 24: 1625-1627. PMID: 27705813
- Axin 1のノックダウンは、Porphyromonas gingivalisのリポ多糖により誘発される骨芽細胞のアポトーシスを阻害します。 | Zhang, K., et al. 2020. Arch Oral Biol. 112: 104667. PMID: 32092441
- アクシンの相分離はβ-カテニン破壊複合体を組織化する。 | Nong, J., et al. 2021. J Cell Biol. 220: PMID: 33651074
- Axin足場は、キナーゼGSK3βを経路間の阻害から保護する。 | Gavagan, M., et al. 2023. Elife. 12: PMID: 37548359