TMEM10の化学的活性化剤は、様々な生化学的経路を通じてこのタンパク質の活性に影響を与える。フォルスコリンはアデニリルシクラーゼを活性化することによって細胞内のcAMPレベルを上昇させることが知られており、その結果PKA(プロテインキナーゼA)が活性化される。PKAはTMEM10をリン酸化し、活性化する。同様に、ジブチリル-cAMPと8-ブロモ-cAMPは、どちらもcAMPアナログであるが、PKAを活性化し、TMEM10をリン酸化して活性化する。フォルボール12-ミリスチン酸13-アセテート(PMA)はプロテインキナーゼC(PKC)を活性化する。PKCはTMEM10を直接リン酸化することができるもう一つのキナーゼであり、TMEM10の活性化につながる。特定の条件下では、ビシンドリルマレイミドIもPKCを活性化し、TMEM10の活性化に寄与する。
これらのキナーゼに加えて、TMEM10の活性化は細胞内カルシウムレベルの調節によっても影響を受ける。カルシウムイオノフォアであるイオノマイシンとA23187はともに細胞内カルシウムを増加させ、TMEM10をリン酸化するカルシウム依存性キナーゼを活性化する。細胞内カルシウムの増加は、TMEM10のリン酸化状態に関与する他のキナーゼやホスファターゼの活性化を導くシグナルにもなりうる。カリクリンAとオカダ酸は、プロテインホスファターゼ1および2Aを阻害することにより、TMEM10を含むタンパク質のリン酸化を増加させ、その結果活性化をもたらす。FTY720は、リン酸化には直接影響しないが、Gタンパク質共役型受容体シグナル伝達経路の一部であるスフィンゴシン-1-リン酸受容体を活性化し、TMEM10の下流の活性化につながる可能性がある。過酸化水素は活性酸素種として、TMEM10のリン酸化と活性化につながる様々な細胞内シグナル伝達経路を活性化する。最後に、アニソマイシンはストレス活性化プロテインキナーゼを活性化し、細胞ストレス応答の一部としてTMEM10のリン酸化と活性化の標的となる。これらの化学物質は、それぞれ異なるが、タンパク質の活性を調節するリン酸化事象を含む収束した経路を通して、TMEM10の活性化に寄与している。
関連項目
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