Pcdhb17の化学的活性化因子は、様々なシグナル伝達経路に関与し、このタンパク質の活性化状態に影響を与える。フォルボール12-ミリスチン酸13-酢酸(PMA)はプロテインキナーゼC(PKC)を活性化することができ、この酵素ファミリーはいくつかのシグナル伝達カスケードにおいて重要な役割を果たしている。PMAによるPKCの活性化は、Pcdhb17のようなプロトカドヘリンファミリーを含む複数の基質のリン酸化につながる。同様に、フォルスコリンは、細胞内のサイクリックAMP(cAMP)を増加させることにより、カドヘリンファミリー内のタンパク質をリン酸化することができるもう一つの酵素であるプロテインキナーゼA(PKA)を活性化し、それによってPcdhb17の活性化経路が示唆される。イオノマイシンは、細胞内カルシウムレベルを上昇させる能力を通して、カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)を間接的に活性化する。その後、CaMKIIはカドヘリンタンパク質に対する作用の一部としてPcdhb17をリン酸化することができる。
上皮成長因子(EGF)は、カドヘリンファミリーメンバーを含む様々なタンパク質のリン酸化に関与することで知られるMAPK/ERK経路を刺激し、それによってPcdhb17活性化のシグナル伝達を行う。タプシガルギンは、カルシウムホメオスタシスを破壊することにより、Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼの活性化につながる経路を活性化し、その結果Pcdhb17がリン酸化され活性化されると考えられる。過酸化水素は、酸化ストレスの誘導を通して、PKCを活性化し、Pcdhb17のリン酸化につながる可能性がある。タンパク質合成阻害剤であるアニソマイシンは、ストレス活性化プロテインキナーゼ(SAPK)を活性化し、Pcdhb17をリン酸化の標的とする可能性がある。腫瘍壊死因子α(TNF-α)は、Pcdhb17を含むカドヘリンタンパク質のリン酸化につながるNF-κBシグナル伝達経路を開始することが示されている。インスリンはその受容体を介してPI3K/Aktシグナル伝達経路を活性化し、Aktは広範な基質をリン酸化する能力を持つが、これにはPcdhb17も含まれる可能性がある。オカダ酸やカリクリンAのようなタンパク質リン酸化酵素の阻害剤は、多数のタンパク質のリン酸化レベルを上昇させることから、脱リン酸化を阻害することによってPcdhb17を活性化する経路があることが示唆される。逆に、PKC阻害剤であるBisindolylmaleimide Iは、時に非定型的な方法でPKC経路を活性化することがあり、これがPcdhb17の下流のリン酸化と活性化につながる可能性がある。
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