真核生物遺伝子の転写の開始には、RNAポリメラーゼIIと、TFIIタンパク質ファミリーのメンバーを含む様々な基底転写因子が関与する、大きな多量体タンパク質複合体の会合が必要である。TFIIタンパク質はPol IIと複合体化し、転写開始コドンの上流に位置するTATAボックス配列などのコアプロモーター要素に結合することによって転写を開始する。TFIIファミリーのメンバーであるTFII-Iは、チロシンフォフォリレーションによって制御され、TATAを含まないプロモーターの転写開始や細胞型特異的な転写に関与している。TFII-Iは、TATAボックス、ピリミジンに富んだイニシエーター(Inr)、E-ボックスエレメントなど、いくつかのプロモーターエレメントと直接結合する。TFII-Iはまた、MAPキナーゼシグナル伝達経路の下流エフェクタータンパク質である転写因子c-fosの転写活性化にも関与している。TFII-Iはc-fosプロモーター内のいくつかの開始部位に結合し、Mapキナーゼの活性化に応答してリン酸化され、TFII-Iによって誘導されたc-fosの発現を増強する。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
TFII-I 抗体 (42) | sc-136099 | 50 µg/0.5 ml | $316.00 |