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D-エリスロ-スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、様々な細胞内プロセスに関与する強力なシグナル伝達分子として働く生理活性スフィンゴ脂質代謝産物である。S1Pは、S1P1-5として知られる特定のGタンパク質共役型受容体(S1P受容体)を介して機能し、様々な組織や細胞型に広く発現している。S1Pは受容体に結合すると、細胞増殖、遊走、生存、分化など、多様な細胞応答を制御する。研究においては、S1Pは免疫学、神経科学、および心臓血管生物学におけるその役割で大きな注目を集めている。免疫学においては、S1Pはリンパ球の輸送と免疫細胞の活性化を調節する能力が認められており、それによって免疫応答、炎症、自己免疫に影響を及ぼしている。さらに、S1Pシグナル伝達は、神経発生、シナプス可塑性、神経炎症などを制御する神経生物学にも関与しており、神経変性疾患や神経疾患への関与の可能性を示唆している。さらに、S1Pは心血管生理にも関与しており、血管の発達、内皮バリア機能、血管緊張の調節に寄与している。現在、S1Pを介したシグナル伝達経路の基礎となる正確なメカニズムと、様々な生理学的・病理学的状態におけるその意味を説明するための研究が進められており、免疫関連疾患、神経疾患、心血管系疾患の治療のためにS1Pシグナル伝達を標的とした介入を行う可能性についての洞察が得られている。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
Sphingosylphosphorylcholine, D-erythro, 10 mg | sc-201384 | 10 mg | $400.00 |