ロタウイルスはレオウイルス科の一属であり、二本鎖RNAウイルスで、乳幼児の胃腸炎の主要な原因の一つである。このウイルスは、ロタウイルスA、B、C、D、E、F、Gの7種が存在し、ロタウイルスAが最も一般的な感染原因である。ロタウイルスは糞口経路で感染し、体内に入ると小腸の細胞に感染し、細胞壁の透過性を変化させるエンテロトキシンを産生し、激しい下痢と脱水症状を引き起こす。ロタウイルスの細胞内への侵入は、細胞膜への直接侵入か、エンドサイトーシスに続く膜小胞の可溶化によって起こるが、いずれもロタウイルスのカプシドによって促進される。ロタウイルスのカプシドは3つの同心円状のタンパク質層からなり、その外側の2つはVP4とVP7と呼ばれ、ウイルスが細胞内に侵入する際にカルシウム依存的に犠牲になる。
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Rotavirus capsid抗体(0531) 参考文献:
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- トリプシンはロタウイルスのカプシドと結合しており, 外側のカプシドタンパク質を可溶化することによって活性化される。 | Benureau, Y., et al. 2005. J Gen Virol. 86: 3143-3151. PMID: 16227238
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- ロタウイルスカプシドVP6タンパク質は, ノロウイルスウイルス様粒子混合ワクチンにおいて, 生体内でアジュバントとして作用する。 | Blazevic, V., et al. 2016. Hum Vaccin Immunother. 12: 740-8. PMID: 26467630
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- ロタウイルスカプシドVP6チューブ状および球状ナノ構造は、ノロウイルスVLPと共送達することにより、局所アジュバントとして作用する。 | Malm, M., et al. 2017. Clin Exp Immunol. 189: 331-341. PMID: 28407442
- CRISPR-Cas9D10Aシステムを介した染色体編集によりブタロタウイルスカプシドタンパク質VP4を発現させた補助栄養性乳酸菌の免疫原性を評価。 | Li, F., et al. 2022. Virulence. 13: 1315-1330. PMID: 35920261
- アカゲロタウイルスカプシドタンパク質の特異的結合部位が、マウス胆道閉鎖症モデルにおけるエンドサイトーシスの方法を決定している。 | Temple, H., et al. 2024. Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol. 327: G267-G283. PMID: 38860860