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ヨウ化プロピジウム(PI)は核酸に結合する蛍光色素であり、細胞生物学において、フローサイトメトリーや蛍光顕微鏡による細胞生存率の評価や細胞周期の解析に広く用いられている。核酸の塩基であるグアニンと構造的に似ているため、PIは生きた細胞には浸透しないが、死滅した細胞や死にかけた細胞の細胞膜には浸透し、DNAの塩基間に挿入される。核酸と結合すると、PIの蛍光は著しく増強され、照明下で明るい赤色蛍光を発する。作用機序としては、核酸の二本鎖領域へのPIのインターカレーションがある。この特性は、細胞死のマーカーとして膜の完全性を評価する研究に利用されている。さらに、PIはフローサイトメトリーで他のDNA結合色素と併用され、細胞のDNA含量を評価することにより、G1、S、G2/M期などの細胞周期の解析を容易にする。PIの約617 nmの明瞭な蛍光発光は、多色標識実験での使用を可能にし、他の蛍光色素と組み合わせて複数の細胞ターゲットを同時に検出することができ、研究環境における細胞分析の深度を高める。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
Propidium Iodide, 50 mg | sc-3541 | 50 mg | $99.00 | |||
Propidium Iodide, 250 mg | sc-3541A | 250 mg | $290.00 |