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ファロイジンアミンは二環式ヘプタペプチド毒素で、F-アクチンサブユニット間の界面に特異的に結合し、隣接するサブユニット同士を固定する。ファロイジンは、アクチン単量体よりもはるかに強固にアクチンフィラメントに結合し、フィラメント末端からのアクチンサブユニットの解離の速度定数を減少させ、実質的にフィラメントの解重合を防いでアクチンフィラメントを安定化させる。さらに、ファロイジンはF-アクチンのATP加水分解活性を阻害することがわかった。このように、ファロイジンはG-アクチンとは異なるコンフォメーションでアクチン単量体を捕捉し、ADPの捕捉に関連したイベントである単量体の解離の速度定数を大きく減少させることによって、F-アクチンの構造を安定化させる。ファロイジンは細胞内の様々な濃度で異なる働きをする。低濃度で細胞質に導入されると、ファロイジンは細胞質アクチンの重合度の低い形態やフィラミンを、凝集したアクチンポリマーの安定した「島」に引き込むが、ストレスファイバー、すなわちマイクロフィラメントの太い束には干渉しない。ファロイジンの特性は、ファロイジンを蛍光アナログで標識し、それを用いてアクチンフィラメントを染色し、光学顕微鏡で観察することにより、細胞内のF-アクチンの分布を調べるのに有用なツールである。ファロイジンの蛍光誘導体は、生きた細胞や固定された細胞におけるアクチンフィラメントの局在や、in vitroにおける個々のアクチンフィラメントの可視化に非常に有用であることが判明した。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
Phalloidin Amine, 100 µg | sc-397330 | 100 µg | $236.00 |