P23は、PTGES3(プロスタグランジンE合成酵素3)またはTEBP(テロメラーゼ結合タンパク質p23)としても知られ、コシャペロンとして機能し、シグナル伝達において重要な役割を果たすユビキタス発現タンパク質である。HSP90ベースの分子シャペロン複合体に含まれるいくつかのタンパク質の一つであるP23は、受容体を介した転写活性化を阻害することにより、転写調節複合体の分解を促進する。P23はホルモン依存的に作用し、ステロイド複合体であるエストロゲン受容体α(ERα)を成熟型にシャペロン化し、ERα関連遺伝子の発現を制御する。細胞質に局在するP23は、グルココルチコイド受容体(GR)と相互作用し、GR転写装置の分解を通して、GR依存性の転写を阻害すると考えられている。P23がステロイド受容体を介する様々な経路に関与していることから、シグナル伝達や細胞プロセスの制御に密接に関与していることが示唆される。P23のアップレギュレーションは、様々な癌の浸潤と転移に関与している。
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P23抗体(JJ12) 参考文献:
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