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L-ミオ-イノシトール-1,4,5-三リン酸ナトリウム塩は、一般にIP3と呼ばれ、細胞のシグナル伝達において極めて重要な役割を果たしている。特にリン酸化イノシチドシグナル伝達経路において、セカンドメッセンジャーとして機能する。ホルモンや神経伝達物質などの外部リガンドによって受容体が活性化されると、ホスホリパーゼCが刺激され、ホスファチジルイノシトール4,5-ビスリン酸がジアシルグリセロール(DAG)とIP3に切断される。IP3はその後、小胞体膜にあるレセプターに結合し、蓄積されたカルシウムイオンの細胞質への放出を引き起こす。研究においては、IP3は細胞内カルシウム動態の研究に広く用いられており、カルシウムイオンの変動が筋収縮、分泌、細胞増殖などの様々な細胞機能にどのような影響を与えるかを探っている。研究者らは合成IP3を用いて細胞内カルシウム濃度を直接操作し、カルシウム制御プロセスに関する知見を得るとともに、カルシウム放出に関連する下流経路を同定してきた。さらに、IP3とその受容体との相互作用は、カルシウム放出チャネルの制御を理解する上で極めて重要であり、特に神経科学においては、神経可塑性とシナプス機能の複雑さを解明するためにIP3が用いられている。カルシウムシグナル伝達の正確な調節は、アポトーシス、受精、免疫応答の研究にも役立っている。さらに、その類似体は、特定の受容体サブタイプを区別し、構造と機能の関係を説明するために用いられている。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
L-myo-Inositol-1,4,5-triphosphate Sodium Salt, 100 µg | sc-391766 | 100 µg | $182.00 | |||
L-myo-Inositol-1,4,5-triphosphate Sodium Salt, 500 µg | sc-391766A | 500 µg | $615.00 |