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L-α-ホスファチジルイノシトールジパルミトイルアンモニウム塩は、リン脂質誘導体の一つであり、その構造およびシグナル伝達特性により、研究において注目されている。構造的には、イノシトールを頭部基として含んでおり、この特徴がホスホイノシチド経路の重要な構成要素となっている。このホスホイノシチド誘導体は、シグナル伝達、特に膜シグナル伝達を調節するホスホイノシチド脂質の形成において重要な役割を果たしている。研究用途としては、細胞内シグナル伝達経路への関与が注目されている。ホスファチジルイノシトールシグナル伝達系の一部として、この化合物はリン酸化され、セカンドメッセンジャーとして機能する様々なポリホスホイノシチドを生成することができる。ホスファチジルイノシトール二リン酸(PIP2)から誘導されるイノシトール三リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DAG)は、それぞれ細胞内カルシウムイオンの放出とプロテインキナーゼCの活性化に重要なセカンドメッセンジャーの一つである。L-α-ホスファチジルイノシトールジパルミトイルアンモニウム塩は、受容体を介したシグナル伝達、特にGタンパク質共役型受容体経路や受容体チロシンキナーゼの研究に有用である。加えて、膜動態における脂質ラフトの役割、エンドサイトーシスとエキソサイトーシスにおけるホスホイノシチドの関与、膜関連タンパク質間相互作用の説明にも役立つ。このため、細胞増殖、分化、膜輸送に関する研究には欠かせない。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
L-α-Phosphatidylinositol dipalmitoyl ammonium salt, 500 µg | sc-300874 | 500 µg | $600.00 |