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L-α-ホスファチジル-D-ミオ-イノシトール 3-一リン酸ジオクタノイルは、グリセロール骨格のsn-1位とsn-2位に2本のオクタン酸鎖、sn-3位にリン酸化ミオ-イノシトール基を持つ合成脂質である。この特異的な構造配置は、この分子に両親媒性を付与し、研究環境において脂質膜の動態や構造的側面を研究するための優れたツールとなっている。天然に存在する脂質に通常見られる脂肪酸よりもかなり短いオクタン酸鎖の存在は、分子の溶解性を高め、水溶液中でのミセルやリポソームの形成を容易にする。この特性は、脂質二重膜の構築と安定性に重要な膜の湾曲と静電相互作用におけるホスホイノシチドの役割を理解することを目的とした研究において、特に貴重である。さらに、リン酸化されたイノシトール環は、第3炭素にユニークに配置されているため、研究者は人工的に作成した膜モデルにおいて、特定のホスホイノシチド相互作用の効果を調べることができ、それにより、材料科学におけるナノ担体の開発や工業用乳化剤の処方など、脂質の挙動が生物学的用途以外に応用されることについての知見を得ることができる。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
L-α-Phosphatidyl-D-myo-inositol 3-monophosphate, dioctanoyl, 100 µg | sc-300867 | 100 µg | $250.00 |