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エンフビルティドアセテートは、抗ウイルスペプチドであるエンフビルティドを、研究目的で安定性と溶解性を高めるために酢酸塩と結合させ、修飾した合成ペプチドである。エンフビルティド自体は、HIV-1と宿主細胞との融合を阻害する役割で知られている。エンフビルティド、ひいては酢酸エンフビルティドの作用機序は、HIV-1糖タンパク質のgp41サブユニットへの結合を伴う。この結合は、ウイルスが宿主細胞の細胞膜と融合するのに必要な構造変化を阻止する。具体的には、エンフビルティドはgp41のヘプタッドリピート2(HR2)ドメインを模倣し、ヘプタッドリピート1(HR1)とHR2ドメイン間の相互作用を競合的に阻害する。この作用により、ウイルス侵入プロセスにおける重要なステップである融合性6らせん束の形成が阻害される。研究において、酢酸エンフビルティドは、HIV-1の融合と宿主細胞への侵入の詳細なプロセスの研究に利用されている。この化合物を用いることで、gp41を介した融合の阻害がウイルスのライフサイクルにどのような影響を与えるかを調べ、このプロセスを分子レベルで阻害する潜在的な戦略を探ることができる。さらに、酢酸Enfuvirtideはペプチド-脂質相互作用を研究する新しい方法の開発にも用いられる。このペプチドの作用には、ウイルス膜や細胞膜との相互作用が関与しており、これらの相互作用を研究することにより、ペプチドが膜の特性を変化させてウイルスの侵入を阻止するメカニズムについての洞察が得られる。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
Enfuvirtide Acetate, 100 mg | sc-214960 | 100 mg | $2290.00 |