樹状細胞(DC)は、末梢粘膜組織に存在し、リンパ組織に移動する抗原提示免疫系細胞である。DC-SIGN(DC特異的ICAM-3グラビング・ノン・インテグリン)は、DCによってのみ発現されるII型膜タンパク質である。DC-SIGNはCD209とも呼ばれ、ICAM-3と結合し、免疫学的シナプスを介したDCと静止T細胞との最初の相互作用を仲介する。HIV-1感染の初期部位に存在するDCは、DC-SIGNを介してHIV-1を捕捉し、その後、T細胞が豊富な二次リンパ器官の領域へのDCの移動を促進し、そこでT細胞への効率的なHIV-1経感染を促進する。DC-SIGNはHIV-1を露出した粘膜表面からリンパ系コンパートメントに輸送する機能を持つ。
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DC-SIGN抗体(DCN47.5) 参考文献:
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- ポリ-L-リジン糖鎖複合体は、パンデミックウイルスのDC-SIGN媒介付着を阻害する。 | Cramer, J., et al. 2021. ChemMedChem. 16: 2345-2353. PMID: 34061468
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