クイックリンク
バルサラジド二ナトリウムは、5-アミノサリチル酸(5-ASA)のプロドラッグであり、科学研究、特に炎症性腸疾患(IBD)の分野での応用の可能性が広く研究されている。経口投与すると、バルサラジド二ナトリウムは大腸内で細菌のアゾレダクターゼによる酵素的切断を受け、5-ASAとキャリアー分子である4-アミノベンゾイル-β-アラニンを放出する。このメカニズムにより、炎症を起こしている腸粘膜への5-ASAの標的送達が可能となり、腫瘍壊死因子α(TNF-α)などの炎症性サイトカインの合成を阻害し、炎症反応に関与する核因子κB(NF-κB)やその他の転写因子の活性を調節することにより、抗炎症作用を発揮する。研究の場では、バルサラジド二ナトリウムとその活性代謝物である5-ASAが、その抗炎症特性を調べ、IBD発症における作用機序を説明するために、様々なin vitroおよびin vivoモデルで利用されてきた。さらに、バルサラジド二ナトリウムのIBD治療における有効性とバイオアベイラビリティを高めることを目的とした併用療法や新規ドラッグデリバリーシステムの可能性を探る研究も行われている。IBD以外にも、関節リウマチや乾癬など他の炎症性疾患におけるバルサラジド二ナトリウムの可能性も研究されており、慢性炎症性疾患の理解と管理における研究ツールとしての汎用性が強調されている。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
Balsalazide disodium, 500 mg | sc-337547 | 500 mg | $1400.00 |