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2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルクロリド(DCQX)は、特定のタイプのグルタミン酸受容体を遮断する能力を持つことから、神経科学研究において大きな注目を集めている化合物である。脳内の興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸は、学習、記憶、シナプス可塑性などの重要な生理的過程において基本的な役割を果たしている。2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルクロライドは、グルタミン酸受容体のAMPA(α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソオキサゾールプロピオン酸)受容体サブタイプを標的とする強力なアンタゴニストとして登場し、中枢神経系における急速なシナプス伝達を主に担っている。AMPA受容体サブタイプの非競合的アンタゴニストとして機能する2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルクロライドは、グルタミン酸結合部位とは別の受容体上の明確な部位に結合する。その結果、グルタミン酸結合に反応して受容体が開くのを妨げる。AMPA受容体を阻害することで、2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルクロライドはシナプス伝達を効果的に阻害し、シナプス結合の強度を低下させる。神経科学研究における2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルクロリドの広範な利用は、主に様々な生理学的プロセスにおけるAMPA受容体の役割の解明を中心に展開されている。例えば、反復刺激に伴うシナプス伝達の強化の背後にある重要なメカニズムである長期増強(LTP)に対するAMPA受容体の寄与を研究する上で、塩化2,3-ジクロロキノキサリン-6-スルホニルは有用であることが証明されている。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
2,3-dichloroquinoxaline-6-sulfonyl chloride, 250 mg | sc-343353 | 250 mg | $206.00 | |||
2,3-dichloroquinoxaline-6-sulfonyl chloride, 1 g | sc-343353A | 1 g | $412.00 |