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2,2'-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)(ABTS)は、生化学的アッセイ、特に酵素活性と抗酸化能の検出と定量に頻繁に用いられる化合物である。この化合物は高感度で、生化学、分子生物学、臨床診断学など様々な研究分野で幅広く応用できることで有名である。ABTSは、ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)やHRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)ベースの免疫測定法などの測定法において、ペルオキシダーゼ酵素の発色基質として一般的に利用されている。これらのアッセイでは、ABTSは過酸化水素の存在下でペルオキシダーゼ酵素による酸化を受け、緑色の生成物が形成される。色の強さは酵素活性に正比例するので、分光光度計を用いた定量測定が可能である。ABTSは、天然化合物、食品サンプル、医薬製剤の抗酸化力を評価する抗酸化アッセイにおいて、ラジカルスカベンジャーとして頻繁に用いられている。フリーラジカルや遷移金属と反応し、安定な青色ラジカル陽イオンを形成するその能力は、酸化ストレスを中和する抗酸化剤の有効性を評価するための貴重なツールとなっている。研究においては、ABTSは反応速度が速く、ハイスループット・プラットフォームに適合するため、速度論的研究、酵素速度論、スクリーニング・アッセイにも利用されている。さらに、水溶液中での安定性と幅広い吸光度スペクトルにより、幅広い実験条件に適している。現在進行中の研究では、生化学研究における感度、特異性、汎用性の向上を目指し、ABTSをベースとしたアッセイの新たな応用や改良の探求が続けられている。全体として、2,2'-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)は生化学研究において極めて重要な化合物であり、様々な生物学的プロセスにおいて重要な酵素機構、抗酸化特性、分子間相互作用の解明を促進している。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
2,2′-Azino-bis(3-ethylbenzothiazoline-6-sulfonic acid), 100 ml | sc-288353 | 100 ml | $260.00 |