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1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-L-セリンナトリウム塩、通称DSPS-Naは、膜生物物理学の研究において極めて重要な役割を果たす合成リン脂質である。DSPS-Naは、2本のステアリン酸鎖がsn-1位とsn-2位に結合したグリセロール骨格を持ち、生体膜のある種の特徴を模倣して、高剛性で流動性の低い脂質二重膜を形成する。この分子のヘッドグループであるホスホ-L-セリンは、ナトリウムによって中和された負の電荷を持つため、細胞膜のアニオン性表面、特に内葉の表面を再現するのに特に有用である。研究において、DSPS-Naは、タンパク質-脂質相互作用、膜ダイナミクスにおける脂質組成の役割、シグナル伝達や小胞輸送などの細胞プロセスにおける膜電荷の影響を調べるために広く使用されている。このリン脂質は、膜が細胞の挙動に影響を与える基本的なメカニズムの理解を助けるものであり、治療や医薬への応用には直接関係しないが、純粋に生物物理学的な観点から細胞の構造と機能に関する知識を深めるものである。
注文情報
製品名 | カタログ # | 単位 | 価格 | 数量 | お気に入り | |
1,2-Distearoyl-sn-glycero-3-phospho-L-serine sodium salt, 100 mg | sc-220519 | 100 mg | $399.00 |