T細胞受容体α可変型12D-3(TRAV12D-3)というタンパク質は、T細胞受容体(TCR)複合体の構成要素であり、適応免疫応答に役立っている。TCRはT細胞の表面に発現する膜結合タンパク質で、特定の抗原を認識して結合する。TRAV12D-3はTCR複合体のα鎖の特異的可変(V)ドメインである。このドメインはTCRの抗原認識部位の一部であり、抗原提示細胞(APC)の表面にある主要組織適合性複合体(MHC)分子によって提示されるペプチド抗原と結合する。12D-3という名称は、TCRの多様性に寄与している多数の可変遺伝子セグメントのうち、特定のVセグメントを示している。
TCRの多様性は、V(D)J組換えという、可変性(V)、多様性(D)、結合(J)遺伝子セグメントをランダムに組み立てる体細胞組換えプロセスによって生み出される。このプロセスは、セグメント接合部でのヌクレオチドの付加や除去とともに、各TCRに固有の抗原結合部位を作り出す。TRAV12D-3セグメントは、TCRα鎖の抗原認識部位を形成するために利用され得る多くの可変ドメインの一つである。TRAV12D-3を含むTCRは、胸腺におけるT細胞の発生過程において、自己抗原と反応することなく外来抗原を認識する能力を確実にするために、厳格な選択過程にさらされる。この選択が成功すると、これらのTCRを持つT細胞は末梢循環に入り、病原体や異常細胞を検出し、免疫反応を開始する準備が整う。このようにTRAV12D-3を持つTCRは、免疫監視と病気に対する身体の防御機構において重要な役割を果たしている。
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