単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の感染細胞タンパク質10を指すHSV-2 ICP10は、ウイルスのライフサイクル、病原性、宿主の免疫系との相互作用において重要な役割を持つ多機能タンパク質である。HSV-2は、性感染症である性器ヘルペスを引き起こすことで知られる、広くヒトに感染している病原体である。ICP10は、HSV-2ウイルスのテグメント(ウイルスエンベロープとキャプシドの間の層)の一部である大きな糖タンパク質である。その重要な役割の一つは、ウイルスゲノムの複製と転写である。制御タンパク質として、ICP10はウイルス複製サイクルの重要なステップである初期ウイルス遺伝子の転写の開始に関与している。
さらに、ICP10はキナーゼ活性を示すことが分かっている。この酵素機能は、感染細胞内のシグナル伝達経路の調節など、ウイルスのライフサイクルにおけるいくつかのプロセスにとって重要である。宿主細胞のシグナル伝達機構を阻害することにより、ICP10はウイルス複製に適した環境を促進し、またウイルスが宿主の免疫反応を回避するのを助ける可能性がある。HSV-2は感覚神経細胞に潜伏感染することがあり、この潜伏ウイルスの再活性化がヘルペスの再発の原因となっている。ICP10が再活性化に寄与するメカニズムは複雑であり、ウイルス因子と宿主因子の両方との相互作用が関与している。
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